大空のサムライ〈上〉死闘の果てに悔いなし (講談社プラスアルファ文庫)坂井三郎 ¥ 924 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
大空のサムライ〈上〉死闘の... | |
| この本は戦記というジャンルを飛び越えてもまさに「名作」だと思う。ただ単に戦闘機の性能や空戦の体験だけではなく、戦友との悪ふざけやら思い出、そして坂井氏自身の精神などもこと細やかに書かれているのでより臨場感があふれている。戦記はちょっと・・・という人にも是非読んでもらいたい。戦争の大局での勝敗に関係なくひとりひとりの兵士がいかに命がけで戦ったかがよくわかるはずだ。 ご存知かもしれないが、これは世界各地で出版されているそうだ。戦後連合国だった国の人はこの本を読んで、日本人は非情だという戦時中のイメージが無くなったとか。坂井三郎氏、サムライ。この偉大な軍人の書いた本に救われました。 たまたま、仕事で行き詰まり精神的にかなり辛いときに手にしました。 戦時中とは違い、会社での命のやりとりではない場面ですが、 現代には現代の、その人にはその人なりの悩みや葛藤があると思います。 そんなときに読んだので、115ページの文章に目が吸い込まれました。 「まず事故(ピンチ)に直面したとき、第一になにをなすべきか。 それは何をさておいても、落ち着くことである。<しまった、しまった>と、 過去を恨... | ||
大空のサムライ〈下〉還らざる零戦隊 (講談社プラスアルファ文庫)坂井三郎 ¥ 924 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
大空のサムライ〈下〉還らざ... | |
| 392ページ あとがきに代えて、を読み丁度悩んでいた今の私を勇気づけてくれました。 「戦いの常として、こちらが辛い場合には向こうも辛い。 辛い、辛いと思っているときには戦闘は互角である。 むしろこちらが勝っている場合が多い。その辛い最後の一瞬を、 必ず勝てるという信念で頑張り抜いた人が、空中戦においても敵に勝つ人 であって、その苦しい最後のときにヘタばった人が、必ず落とされる運命にある。」 これは、サムライが空戦に学んだ自己制御として、 巴戦で敵戦闘機と一騎打ちをする際に、最後に頼れるのは 自分自身のみであることを振り返っているくだりです。 もはや精神論以外の何物でもなく、今時・・・なのかもしれませんが、 私はそうは思いませんでした。これは自分を信じること、頑張り抜くこと、 その先に道が開けることの真理だと思います。 辛いときこそ、冷静になるべきだとは、いろいろ悩みを抱える現代の社会人 にも、きっと勇気や救いの一言となると思います。 戦争を美化することでもなく、むしろその虚しさをサムライは伝えています。 戦記というよりは、もっと深い心構えを教えてくれる本です。 ... | ||
ベトナム戦記 (朝日文庫)開高健 ¥ 546 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
ベトナム戦記 (朝日文庫) | |
| まだ少年と言える時代に読んでしまった。戦争とはいったい何なのか?など考える余裕などなかった。 「ベトコン少年、暁に死す」の項を読まなければ良かったと後悔しつつ読み続けた。胃の辺りが石を飲んだように重くなって、目には涙が浮かんできたのを今でも覚えている。 開高健先生は、私にとって人生の師と勝手に決めているのですが、この本の内容は中学生の私にとっては厳しすぎたと思う。 今、子供にも開高先生の小説を読むように勧めているが、この本はもう少し後にしようと心に決めている。 「ベトナム戦記」という本の存在だけは知っていたが、ようやく手にとって読んだ。 これは、開高健氏のベトナム従軍記です。いままで戦争に関する本はいくつか読んだが、「ナンバー・ワン」です。 ベトコン少年の公開処刑を書いた「ベトコン少年、暁に死す」の章から最前線に赴く後半の章は、臨場感があって、実際に開高氏と一緒にいるような妙な感覚になる。一流小説家である開高氏の文章の力だろう。 この本のなかで「ベトコン少年、暁に死す」の章は特に凄い。凄くて深い。「戦争」や「人間」の存在そのものの本質をわしづかみにするような迫力ある文章である。... | ||
ゴーマニズム宣言SPECIALパール真論小林よしのり ¥ 1,680 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
ゴーマニズム宣言SPECI... | |
| 呉智英は「ゴー宣は漫画じゃない」と謂い、小林よしのりは「既存の漫画とは違う枠組みなんだ」と反論する。この争い自体は不毛では無い。つまり、呉は「漫画表現としての面白さが無い」と謂いたいのではないだろうか。 僕はなるべく、ゴー宣シリーズを「漫画表現として」読むように心がけてきた。ゴー宣には、漫画としての決定的なジレンマを抱えている。それは何か? それは、思想の論理としての正しさと、漫画表現としての面白さの鬩ぎ合いだ。論理としての整合性を求め過ぎると、漫画として面白くなくなってしまう。かと謂って、漫画表現の面白さを追求すれば、根拠の無い印象批判となってしまう。だからこそ初期のゴー宣は、ギャグで描くような作品が多かったのではないか。思想としての責任を取るか、娯楽としての責任を取るか、この作品を描く事は常にそれとの戦いである。 このバランスを取りけるのは、もう不可能なのではないかと思う。初期のように、ギャグ漫画としての本分に帰るか、若しくは印象批判を続けるしかなくなってしまうのではないか。純粋に論理としての面白さを突き詰めるならば、文章に敵うものは無い。漫画表現論が盛り上がっている今、こ... | ||
ドキュメント 戦争広告代理店 (講談社文庫)高木徹 ¥ 650 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
ドキュメント 戦争広告代理... | |
| 民族紛争には、常に当事者にとっての正義は(あくまで当事者からの視点ではあるが)絶対 善として存在するが、それは対立者にとっては悪魔的に悪である。だからこそ問題の軟着陸 が難しく、問題が泥沼化してしまうことが多い。ただ、もしある一方の視点だけが報道され、 対立者の視点・主張が一切シャットダウンされてしまったとしたら---- 本書ではその「もし」が現実に起こり、セルビアが国際的な「ならず者」へと転落していっ た舞台裏を克明に描いている。こうした事例はこのユーゴ紛争だけでなく、我々の日常接して いる報道にも頻繁に見られる(例えば小泉首相時代、対立者を抵抗勢力と決めつけた報道等) そういった意味で新聞やTVの報道を鵜呑みにしてはいけない事を本書から学びました。 何よりも、本書を読んでボスニアに絶対的な善など無いのだと気付かされます。まだ著作数の 少ない作家ですが、今後要チェックと思いました。NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」を思い出しました。 ルーダー・フィン社のジム=ハーフ氏らは、徹底的に、クライアントの利益のためにPR会社としてプロの仕事をしたのだと思います。24時間体制は当... | ||
戦争中毒―アメリカが軍国主義を脱け出せない本当の理由ジョエルアンドレアス ¥ 1,365 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
戦争中毒―アメリカが軍国主... | |
| なぜ、戦争をやめられないのか?作者の思いではなく、ファクトを紹介していれている一冊である。 戦争によって利得する人々が居ることを知らなければ戦争は地球上からなくなることはないことに 気付かせてもらった一冊である。 直視したくない問題かも知れないが、真実を知り人ひとりの責任を全うすることが良識ある大人の 責務だと感じる。そんなことを気付かせてくれた一冊だった。 おそらくイラク戦争がおこったからこのような本が出たんだろうが、 人類史における戦争をよく見てみろと作者、およびこれを読んで 真に受けてる単純な人たちに言いたい。 古代エジプトの時代から近代の戦争まで、その目的は全て 領土の侵略、資源の略奪、富の強奪、奴隷の確保である。 中華文明もローマ文明も大英帝国も全ていっしょ。 ぶっちゃけて言えば「金儲け」である。 歴史のごく一部にまれにそれらを主目的としない戦争もあったが、 それらは「革命や弾圧、内乱」と呼ばれている。戦争扱いされてないのだ。 正直、言い方悪いがイラク戦争がカワイク見えるほどに残忍な戦争が過去には 無数にあった。ローマ軍、スペイン軍、始皇帝軍、蒙古軍、言い出したらき... | ||
大本営参謀の情報戦記―情報なき国家の悲劇 (文春文庫)堀栄三 ¥ 540 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
大本営参謀の情報戦記―情報... | |
| この本を読むと、大東亜戦争の頃の日本軍が、如何に 情報そしてコミュニケーションの基本を欠いていたかが分かる。 ここに書かれた、<結論先にありき><上司の意見優先><茶坊主の跳梁跋扈>など、大本営で起きた行動は、現在の我々の企業生活においても普段から起こり得る(または既に起こっている)ことばかりなのではないか? 単に歴史の生き証人が語る過去の事柄の列挙というにとどまらず、歴史を見る目が養われるとともに、現在の我々の生き方をも問うような、鋭い問題提起の書といえるだろう。 本書のレビューはもう出尽くしているので、個人的に面白かったと思う点を・・・ 1.同じ大本営で課によってこんなに仕事の方法が違ったのかと驚いたこと 2.米軍の上陸作戦の時期を推定するのに、株価を読んでいたこと 3.西ドイツに赴任する著者への大島元大使(戦前)の助言の内容 4.戦後西ドイツでの著者の諜報活動ぶり、ことにワイナリーの話 5.小国こそ・・・という事実 そういえば、真珠湾攻撃を兎にも角にも真っ先に嗅ぎつけたのも、 列強各国ではなかったな・・・本書の太平洋戦争における情報の取得,取扱い,それに基づ... | ||
今日われ生きてあり (新潮文庫)神坂次郎 ¥ 460 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
今日われ生きてあり (新潮... | |
| とにかく涙が止まりませんでした。 この事実を知らないでいた自分を恥ずかしく又、申し訳なく思いました。 人としてこれほどまでに純粋な方たちが、実在していたことを伝えていかなければ いけないと痛感させられました。 自分に子供ができたら是非読ませたい一冊です。感謝私はこの方達と同じ日本人であることを誇りに思います。 そしてこの方達が何を望んで自分の命を散らしていったのか。 現代に生きる日本人はその意味を知らなくてはなりません。普段時代小説を読んでいる延長でこの時代のものもたまに読む事がありますが、この時代のイデオロギーやベクトルとかは別にして、二人の息子を持つ父親の立場として、素直に強く心を動かされました。ある意味「人生の教科書にもなるか」と思うほど深く感銘を受けた部分も多々あり、いわゆる”特攻物、戦争物”ではなくすぐれた”時代小説”の一つとして読む事が出来ました。今から60年余前に、このような時代があったということを、改めてまざまざと見せつけられた。 出てくる登場人物は、ほとんどが、自分と同じ世代である、20代中盤の若者。 彼らは、特攻で玉砕することが使命であると考え、家族や、国民のため... | ||
甘粕大尉 (ちくま文庫)角田房子 ¥ 882 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
甘粕大尉 (ちくま文庫) | |
| 「満州」というと個人的には石原 莞爾に惹かれるのだが、石原と対立した「満州の夜を支配する男」甘粕もまた充分魅力的な男だということがわかった。 角田氏は当時の関係者に丹念に取材し、一般にイメージする「主義者」大杉栄の幼い甥まで惨殺した「残虐な憲兵」というイメージを払拭する。(大杉栄の妻伊藤野枝の話は瀬戸内寂聴氏の「美は乱調にあり」が抜群に面白いので参照されたい) 恐らく軍上層部の命に従って罪をかぶったことであらわされるように骨の髄まで軍人で、天皇を頂点とする日本に命を捧げた男は、大杉一家虐殺事件を機に闇の世界に足を踏み入れる。 後半生は傀儡国家満州国の実力者として辣腕を振い、満映では経営者としても指導力を発揮。一方「趣味は国際的謀略」と称される裏の部分については謎が多くあまり記述されてはいない。 甘粕の魅力は一方で現実主義・合理主義で時には冷たい面もありながら、満州人や中国人も庇護し(あくまで主=日本、従=満州という範囲の中でだが)、北京の街路樹を伐採しようとした軍に対し「戦後日本が野蛮な国と誹(そし)られる」と主張しそれを忌避するなど、広い視野に立っていたことだろ... | ||
群青―知覧特攻基地より知覧高女なでしこ会 ¥ 1,020 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
群青―知覧特攻基地より | |
| 昭和二十年四月二日の勤労女学生の日記には,「今日出撃とのこと、横田少尉殿、襦袢のホックを付けてくれとお願いされ一人兵舎に行くのもなんだが恥かしく森さんと二人で行く。-----敵が上陸したらどうするかとという話を承る。私達も立派にお兄様方の後につづき日本の女性のということを忘れず一人でも殺して死ぬつもりです。自分達は敵艦もろともなくなられる身ながら朗らかに談笑され、それに私達の将来のことまで心配され、いたずらに死んではいけないとさとされ、私達は只々頭が下がるのみだった。」とあり,少女らしい初々しさと一途な愛国心に感心させられる。 しかし,勤労奉仕奉仕女学生は,日本軍憲兵に,特攻隊員の噂をし,軍機を漏らしたとして怒られ,家に帰れなくしてやると脅された。また,特攻隊員が女学生と悪ふざけをしないか,特別な約束はしていないかと尋問されている。機械故障で帰還した特攻隊員を担当した女学生は,憲兵に尾行され,取り調べられた。このような貴重な実体験を読むと,15歳の女学生たちが,特攻隊員たちと触れ合って,戦争をどのように考えたのかが,実感できる。この本は当時知覧基地で勤労奉仕隊として特攻隊員の方々の... | ||
私は貝になりたい―あるBC級戦犯の叫び加藤哲太郎 ¥ 1,680 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
私は貝になりたい―あるBC... | |
| 2007年夏に日本テレビで放送された著者の伝記ドラマを見て、その原作である この本を読んだ。 ドラマは著者の戦中従軍時の出来事から終戦直後の逃亡、結婚、巣鴨プリゾンで の生活、そして妹である加藤不二子らによる嘆願運動で釈放されるまでを時系列 で描いて分かり易かったが、この本は著者が巣鴨プリズンに抑留中に書いた手記 など複数が集められ、ドラマとは全くの別物と思った方が良い。 敗戦、広島・長崎への原爆投下を経験し、「二度と戦争は繰り返さない」と 平和への道を進んできたはずなのに、教科書問題、9条改憲、海外派遣と 戦争への道を進んでいるのではないかと危惧している。 この本には、ドラマでは語られることのなかった、A級戦犯とBC級戦犯の問題、 再軍備の問題など、BC級戦犯とされた著者の戦争に対する考えが濃厚に 書かれており、戦争への道を再び進んでいると思える今の日本人に是非とも 読んで欲しい本である。 「私は貝になりたい」という言葉の意味。そして、昭和30年代には、この作品をもとにしたテレビ・ドラマ(主演フランキー堺)が制作されていたということくらいしか知らなかったので、驚きの連続だっ... | ||
大空のサムライ―かえらざる零戦隊 (光人社NF文庫)坂井三郎 ¥ 1,000 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
大空のサムライ―かえらざる... | |
| 「エースサカイ」と後にその功績を敵国にも称えられた零戦のエースイパイロットの自叙伝。日本の航空史に残る名機「零戦」を巧みに操り敵機を撃墜するくだりからは、当時の世界一を誇ったわが国の航空機開発技術とパイロットの空戦技術、サムライスピリッツを読み取ることができます。「零戦」と聞くと、「特攻機でしょ?」などと誤解をされてしまいますが、そのように思っている方には是非読んでいただきたい本です。 また坂井さんの撃墜数もさることながら、小隊長として上官を敬い部下をかばうその姿勢は「リーダーとは如何にあるべきか」ということを考えさせられます。 「不戦の誓い」を忘れてはいけません。しかし同時に「日本人の誇り」も忘れてはいけないのです。200余回にわたる出撃で64機を撃墜したことよりも、200余回の出撃で列機を一機も失わなかったことを誇りに思うという氏の言葉心を打つ。若い人たちに是非読んでもらいたい。読む者を引き込んで離さない、卓越した文章で、戦闘機空中戦の描写などは豪快で迫真に迫っており、読む者を圧倒するでしょう。このような文章が書けるという事だけでも、著者の類稀なる才能を感じます。また、海兵出身... | ||
ノモンハンの夏 (文春文庫)半藤一利 ¥ 660 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
ノモンハンの夏 (文春文庫) | |
| 内容は他のレビューに詳しいので、読書歴の一部として書いておくだけにするが、読後に来るのは圧倒的な怒りと、どうしようもない虚無感である。日本陸軍の馬鹿さ加減に対する怒りと、でも世の中の仕組みってこうだよね、別に何も変わってないやね、という空しさ。抑えた文章がそれを際立たせる。 ところで「ノモンハン」と聞いて何の話わかるのって、どの世代までだろう。私は三十代で読んで、今、四十だが、他のレビュアーも何となく近い世代かなーと感じる。できたらもうちょっと若い世代にも読んでほしい作品である。「知らない」ということほど怖いことはない。 この本は資料としても文学としても読み応え十分です。 私が当作品を読んで一番衝撃だったのは、 ノモンハン事件当時、日本国民の世論が、 完全に親ナチス・反英米だった事でした。 三国同盟を締結せんと画策していた帝国陸軍が マスコミを使って世論を誘導したかもしれませんし 外国の情報機関の工作員の仕事かもしれません。 しかし、"絶対悪"ヒットラーと手を組むことは 日本国民の民意でもあった事は事実です。 この本を読んで帝国陸軍の組織腐敗を嘆いたり 高級参謀の無能ぶりを嘲笑... | ||
南の島に雪が降る (知恵の森文庫)加東大介 ¥ 780 通常3〜5週間以内に発送 ★★★★★ |
南の島に雪が降る (知恵の... | |
| 恥ずかしながらつい最近この作品の存在を知って 読みました。「紙じゃねえか。紙じゃねえか。」・・ここはクライマックスでしょう。泣きました。 でもけっして「お涙ちょうだい物語」では無いのがこの本の魅力です。ユーモアたっぷりに描かれてます。その裏にある戦場の悲惨もサラリと描いてます。 とにかく各キャラクターの魅力にグイグイと引き込まれました。村田大尉、ニセ如月寛多、怪僧・・。 笑わせながら夢中で読ませて、読み終えてから戦争の狂気に怖気立つ・・・。 いままで読んだ戦記ものは全然違ってました。2回連続で読みました。 加東大介さんは黒澤監督の映画でよく見かけましたが、文才もある人だったとは・・。こういう素晴らしい小説とめぐり合えて幸せです。今は亡き俳優、加藤大介の戦争体験記、真実の記録です。 戦争物というと必ず無数の兵隊や罪もない庶民が血を流す話を想像してしまいます。 ところがこの作品では、血が流れません。 兵隊たちは、食糧不足による飢えと病気でやせ細り死んでいきます。 そうこれもあの戦争の一面なのですね。 そんな中で、生きる喜びを見出すため南の島の日本軍による演劇団がつくられます。 ... | ||
敗北を抱きしめて 上 増補版―第二次大戦後の日本人ジョンダワー ¥ 2,730 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
敗北を抱きしめて 上 増補... | |
| 上からの民主主義とは何だったのかということを考えさせられる。戦後60年たち昭和の終わった今も、この時期に下された様々な決定の影響下で生きていることを思わせる。私たち、この時代を知らないものにとっては、やはりそれを外から研究したアメリカ人の論考はとても読みやすい。その読みやすさの意味も考える上で、当時を生きた人の文章も同時に読むべきかもしれない。勉強になりました。全ての日本人は読むべきですよ。国家に騙されないためにね。 戦時中に国体を叫び庶民に犠牲を強いていた戦争指導者達が、戦争に負けた途端、 証拠書類の償却や軍需物資の横流しに躍起になっている姿が印象的だった。上野公園で 毎日何百人の餓死者が出ているのに彼らは私服を肥やすのに懸命だった。 これは、今現在、エリート層のやっていることと同じじゃないかと思う。 国体を叫ぶ代わりに「美しい国」を叫んでいる間に、指導者層達は税金のちょろまかしを して私腹を肥やしているという構図である。 負けを見るのは一般庶民である。歴史から学ぶことの重要性を、この本は教えてくれた。 「歴史は繰り返す」ということも教えてくれた。日本国家に騙されたくない人は... | ||
ブラヴォー・ツー・ゼロ―SAS兵士が語る湾岸戦争の壮絶な記録 (ハヤカワ文庫NF)アンディマクナブ ¥ 924 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
ブラヴォー・ツー・ゼロ―S... | |
| 読んだのは数年前で内容の記憶は曖昧だが、内容の半分が捕獲されたあとの尋問と拷問の描写に費されている。 フィクションではないので、ランボーみたいに玉をバラバラ撃ちまくって敵を撃滅するような内容を期待すると失望する。 戦闘の描写も曖昧なところがかえってリアル。敵兵がバタバタ死ぬわけではなく、火力はただ敵戦力を後退させるために使われる。 映画や漫画などのフィクションは、失敗すら美しく演出するが、本書は実際に起こったことなので、そんな描写はない。文字どおり這いつくばって、敵陣から逃亡しようとし、汚染された水を飲み、吐く。 もっとも印象的なのは、最後の数行。筆者は今回の失敗に厭戦気分になるわけでもなく、ただ自分を尋問した連中に再開したら、殺すとだけ書いている。 この本を読むと、反戦派の文筆家の著作やまして好戦的な落合信彦すら、文章上のレトリックに過ぎないとすら感じる。任務遂行前は色々ともっともらしい理やテクニックを披露し、凄そうな事を言っているが、実際の任務では初っ端から失敗。逃げ帰ってくるのがやっとでした、という情けない話。結局おまえらはダメな奴らなんだということも、最後まで自覚... | ||
敗北を抱きしめて 下 増補版―第二次大戦後の日本人ジョンダワー ¥ 2,730 通常24時間以内に発送 ★★★★ |
敗北を抱きしめて 下 増補... | |
| 米国における日本史研究の大家、ジョン・ダワーが著した本書『敗北を抱きしめて』は、敗戦からサンフランシスコ講和に至る占領下の日本の7年間を生き生きと描き出すものである。占領軍による改革は勝者による「押し付け」であったとし、その産物である戦後民主主義に対して否定的なスタンスを取る言説は今なお根強い。しかしながら著者は、「押し付け」の構造があったこと自体は肯定しつつも、しかし敗者の側を一方的に受動的な存在であったとみることを拒絶する。単に「勝者が敗者に何をしたか」ではなく、日本占領を「抱擁」として捉え、敗者が勝者にどのような影響を与えたのかに着目するのである。 下巻では天皇の「人間宣言」、新憲法制定、東京裁判が描かれ、敗者たる日本の保守指導層が「上からの革命」を変質させ、戦後の「天皇制民主主義」を築き上げていく過程が描かれる。さらに、日本の経済成長を支えることになり、かつ米国が批判してやまない日本の官僚主義的資本主義についても、実はそれが占領期における「日米合作」の遺産だということが論じられている。 「戦後レジーム」からの脱却が叫ばれる今、そもそも日本の「戦後」とは何だったのかを考え直... | ||
インドネシアの人々が証言する日本軍政の真実 (シリーズ日本人の誇り)¥ 1,470 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
インドネシアの人々が証言す... | |
| 本書を読んで、更にアジアの人々の声を聞いてみたいと強く思うことになりました。戦後日本は自虐的な歴史観に囚われておりましたが、冷静に見つめ直してみると果たした役割が見えてくるのではないかと思います。そんな視点をインドネシアの人々の声を通じて提供してくれているのが本書です。日本人に誇りを感じました。 戦時中に日本軍と深く関わったインドネシアの人々が証言します。 オランダによる暗黒の植民地支配時代からインドネシアを救い、独立 を勝ち取るのに大きく貢献したのは我が日本であったのだと。彼らは 言います。オランダ時代は、インドネシア民族にとって誇りの持てない 時代だった。1905年の日露戦争における日本の勝利により初めてイ ンドネシアに民族意識が芽生えるようになったと。 本書は、戦後、GHQによる戦争贖罪教育を受け、民族としての誇 りを失ってしまった日本人に再び誇りを持つきっかけになる良書です。 余談ですが、1994年、当時村山富一首相は東南アジアを歴訪した際、 マレーシアのマハティール首相から「日本は謝罪外交を止め、アジア が平和と繁栄のためにリーダーシップを取るべきだ」と諭されました。... | ||
あの戦争から遠く離れて―私につながる歴史をたどる旅城戸久枝 ¥ 1,680 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
あの戦争から遠く離れて―私... | |
| 普通の日本の若者の視線と、残留孤児二世の視線という、 ちょっと特異な著者の立ち位置が、この本の魅力を 大きく支えていると思います。 普通ならかなり重厚なテーマになりそうなのですが、 日本生まれというところが、歴史への一定の距離感を 与えています。かつ、大方の読者と地続きな感覚なの でとても分かりやすいです。 フレームは普通の日本の若者でありながら、父親の経験 から必然的に孤児について(それを巡る歴史や国につい ても)身近に考えざるをえなかった著者。 特に著者自身の渡航体験から描かれた第二部は、等身大 の若者の感覚があふれ爽快感すらあります。 中国残留孤児という言葉が出来る前に、文化大革命の真っ只中、日本に何とかして帰国した、青年、その青年が帰国後結婚して、生まれた娘が、父の育った故郷まで行ったり、資料を元に その父親の半世紀を追う。なんだか難解な日本語で書かれていて読みにくいかなあという危惧がありましたが、そても読みやすく、一気に読んでしまいました。 きっと多分、残留孤児の皆さんは中国に苦しく苦い思い出があって、帰りたくないだろう、思い出したくもないだろうと勝手に想像していたの... | ||
零戦撃墜王―空戦八年の記録 (光人社NF文庫)岩本徹三 ¥ 840 通常3〜5週間以内に発送 ★★★★★ |
零戦撃墜王―空戦八年の記録... | |
| 今まで数々の零戦の撃墜王と呼ばれた方の作品を読みましたが、この作品が一番読みやすい上に興奮をおぼえる作品でした。 これほどまでに激戦区での撃墜数を叩き出し、更に戦後まで生存されていた方はいらっしゃらないのでは。 日々 十数機程度の戦力で百機から数百機の来襲する敵と戦闘した上に200機以上の撃墜数を誇る凄腕。 決して個人プレーではなく、作品中でも常に列機に気を配る心構えがある中で、ある時は根っからの負けん気が出てきて無茶をしてしまうエピソードなど とにかく読んでいて常に興奮状態になります。 戦局の悪化や乗員・機材の補充の途絶えなどの戦時のバックボーンも詳しく記載してあり、なおかつ重要な戦局や戦場を常に身近で体験している筆者だけに、この作品を読むだけでも当時の状況を理解出来るかと思います。 率直な性格の筆者だけに好き嫌いがはっきりしていて、ある搭乗者の作品では崇拝されていた人物がこの作品では敬遠されていたりする所が面白いです。 はじめて作品を読み終えたすぐ後に 再び読み返したほど最高の作品でした。日本海軍トップの撃墜王。 彼の淡々とした戦史の中に。 戦いが日常化している現実を見、 ま... | ||